平成24年度当初予算修正動議を何故提出したか?

2012年03月16日

3月定例議会の2日目(3月14日)に、大久保議員、沖議員の賛同を得て平成24年度当初予算修正動議を提出いたしました。

同僚議員から公式の場で非難を浴びるなどしていますので、何故、当初予算の修正動議を提出したかを説明いたします。

まず、町長の平成24年度施政方針(h24 施政方針-赤)の一部(朱書きで囲んでいる部分)、2ページ目の最下段から3ページにかけて「これまでの年間6,000円から8,000円に増額いたします。」同じく14~15行目「子ども入院医療費の無料化」を新たに実施させていただきます。 の2箇所の文節に大きな問題があります。

議場には4人の議長経験者がおられ、3月1日の町長の施政方針演説をただ漫然と聞いておられたのかも知れませんが、予算に関わる項目は議会の議決を経て執行できるものであります。 町長の読み間違いではなく、配布された施政方針の原稿も同じ内容記載でありました。 予算の提案は出来ても予算の決定権は議会にあるということを忘れられたのか? 何とも議会を軽視している。 議会を軽視しているということは、有権者を無視しているということに他なりません!

事前勉強会で、多くの項目の整合しないところなどを参加者で確認をしましたが、予算委員会において、当然のことながら、この部分は先輩議員から指摘があるだろうと、傍聴をしておりましたが・・・結局はどなたも指摘されませんでした。 予算委員会で修正を行うことも出来たであろうと、先輩議員は質疑で仰いましたが・・・先輩は、上記の点について気付いていながら放置されたのでしょうか?

次に修正動議の内容全文と修正動議に対する質疑と討論の全文を掲載いたします。

当初予算審査特別委員会委員長への質疑 ; 西本議員

平成24年度一般会計予算について、今、『委員長から報告を受けた。』この予算は、王寺町の1年間の住民に対する予算である。

この中で重点的なものとしてICOCAカードを増やす。

また、子供、中学生までの医療費無料化(入院助成の誤り)そのなかで、ICOCAカードについては、高齢者の住民の人達が外に出て元気になっていただこうという趣旨もあり、多くの方は喜ばれると思う。

この話が出た時に、ある議員から「自分の知人10人に聞いた話」として、8人までは喜ばれたが、2人は将来のことを考えれば「どうか」とのことで、20%の方は疑問を持たれたそうである。

多くの方が、喜んでおられると思うが、国の問題、少子高齢の問題、介護など多くの負担が増えている。将来を考えて、どうすればよいかを考えるのが議員としての役割だと思う。

審議の結果、委員長報告のとおり賛否同数で、委員長採決により可決としたとのこと。

委員長がどのように判断されたのか? もし、出来れば理事者側の思いもお聞きしたい。

伊藤当初予算審査特別委員会委員長答弁

予算委員会の委員長として、今回、議長から指名のあった委員の皆さんに審議いただいた内容を客観的に報告した。 採決で可否同数であり、私はこの予算について決すべきものとして委員長として判断した。 中身については、政策のこともあるので答弁できないが、中立公平に判断した。

西本議員 ; 財政的に、今後どうなるかわからない・・・・・小異を捨てて大同に就く。 また、逆もある。

<修正動議の提出>(24.3.14 修正動議

清水 ; 修正動議の内容を壇上で説明。

質疑;千葉議員

只今、清水議員より平成24年度一般会計に対する修正動議が提出された。

この動議は議員の特権というか?・・・所定の賛成者がいれば成立する。

けれども、今の動議について本当にわからない点が多々ある。 というのは、今回の動議は平成24年度当初予算審査特別委員会に対する動議と受け止めている。 3月1日の初日に、平成24年度当初予算審査特別委員会の委員選任について(発議第2号)全議員賛成で7名の議員が選出された。

今、動議を提出された議員、また、賛成者になられた議員さん、全員が7名の議員選任をされた事を本当に分かっているのかということを聞きたい。

7名の委員に任されているにも関わらず「動議」とは?・・・

当初予算特別委員会で慎重審議をし、討論を経て賛成多数で可決したのに、自分たちのきままな勝手でこうして動議が出されるということは、私は納得することが出来ない。 こんな動議を提出するのであれば、委員会で修正させるように質問を出していただきたかったと思う。

賛成議員になられている大久保議員は委員の一人でしょう。 当初予算の一人に選任されている以上、やはり、もっと追究して動議の提出にならないようにするのが委員の務めだと思う。

申し添えますと、今の動議が出たから言うのではないが、議会改革特別委員会で、予算・決算について審議もした。 その中で「全員で審査をするのか?」「7名とするのか?」の審議も行ったが最終的に7名と決した。 そういう面も、議員各位が考えることと思う。

動議がどうのこうのではないが、住民の代弁者として予算・決算においては全員でものを申すことが出来るようにするのが議会だと思う。

私は、今後こういうことが2度無いように議長・副議長、よろしくお願いする。

鎌倉副議長;要望ということで、答えは宜しいか?

千葉議員;宜しい。

鎌倉副議長;他に質疑は?

(無しの声)

修正案に対する討論

(反対討論;楠本議員)

議第2号一般会計予算に係る修正動議に対する反対意見を申し述べさせていただきます。

今、予算修正についてはJR運賃補助金(これはICOCAカードであります。)そしてまた、町長が公約としてあげられ、平成22年度に敬老事業の拡充として導入され、高齢者が家に引きこもることの無いよう、友人としゃべりながら戸外に出かけてもらい、交流を深めていただくそういう方々の健康造りであることは勿論のこと、介護の防止ともなることから導入されてものであります。 今では、多くの高齢者の方に利用していただき、健康造りに大いに活用されています。 さらに、来年度から8000円に拡充していただくことで、戸外に出ていただく機会が今まで以上に多くなり、これをうまく利用して健康づくりにしていただく訳である。 これからの、高齢者福祉にも繋がるものと期待でき、高齢者の方々には大変喜んでいただける制度であると認識している。

また、付託された総務文教常任委員会に対しても委員長の報告とおり可決している。

以上のことから、24年度一般会計予算修正の動議には反対する。

副議長;賛成の意見を!

(賛成討論;沖議員)

議長のお許しをいただきましたので、議第2号平成24年度王寺町一般会計予算に対する修正動議に賛成の意見を述べます。

平成18年度に策定されました「新王寺町行政改革大綱」では、将来にわたる5年間で、緩やかな行革を行うとして実施計画が策定され、老人無料バス「やわらぎの手帳」の交付に対しては、交付対象年齢を70歳から段階的に引き上げ、年々増加する福祉費に対して計画的な予算措置が取られていました。

しかし、平成22年度に創設された「やわらぎの手帳優遇措置事業」では、対象年齢が70歳に引き下げられ、加えてICOCAカード老人無料JR運賃無料補助の導入により、4年前から計画的に執行されていた老人福祉費が大幅に増額されることになっています。

さらに、70歳以上の方は年々増加の見通しであり、この事業の老人福祉費は増額の一途をたどることと考えられ、将来に対する計画性が見えてきません。

また、やわらぎの手帳優遇措置事業については、昨年12月に同僚議員が一般質問をされています。 内容につきましては、「無料バスカードとICOCAカードの利用額の公平化を図るため、無料バスカードに一部定額負担を求める制度の提案。また、長期にわたる予算額の分析が行われているのか?」の質問に対し、理事者からは、「無料バスカードに制限を設けない。この制度は現行のまま実施する。また、長期にわたる将来予測は行っていない。」との答弁がございました。

回答から3か月余りしか経っていないこの時期に、ICOCAカードの利用額を6000円から8000円に増額する予算が計上されたことは、老人福祉費に対する計画性あるいは長期ビジョンが全く反映されていません。

もし、余る財源があるのであれば外に出ることもできない老人福祉費、若い子育て世代に対する福祉対策、あるいは防災事業などに充てるなど、少子高齢化、厳しい経済状況化に対応した予算立てを考えるべきだと思います。 高齢者の長寿化が進む中で、老人福祉費は年々増大するものと考えられます。 本年度の予算案を拝見して思うことは、老人福祉対策については抜本的な見直しを考える段階に来ているのではないかということでございます。 今後も制度の継続を考えるのであれば、利用者の一部負担、限度額の設定、対象年齢の見直しなども検討すべきだと思われます。

以上のことから、やわらぎの手帳優遇措置事業の予算額を昨年並みに戻すこととする一般会計予算案の修正案に賛成する意見とさせていただきます。

副議長;他に討論はございませんか?

(反対討論;千葉議員)

突然に、反対討論をさせていただきます。

今回の修正については、今、動議を出された中で私の考えでは、ICOCAカード6000円から8000円になるということから動議が出されたのではないか?・・・ もう1点は、いつも条例の中で「町長が」という言葉が入っている。これは大きな問題で、議会だけで審議をして決めるものでもないし、また、委員会においても、みなさん、あまり質問したりすることもないと思う。

今回のICOCAカード2000円プラスになるということについて、私は私なりに施政方針を見て50人ほどの、いや40数件の方に電話をして、ICOCAカード、老人無料バス、無料入浴券について、どう考えておられるかを調査した。 私の中で、財源を心配される方もおられましたが、私は昭和39年にこの王寺町に住まわせていただいております。 本当に、王寺のまち、昭和39年当時の久度地域は活気に満ちていた。 と申しましても、本町4丁目地域、畠田地域、美しが丘地域の住宅がありませんでした。 その当時は8000人ぐらいの人口でした。 自分の記憶で、久度地域と舟戸地域、張井地域、畠田に4自治会ぐらいであったと記憶している。

今の、ICOCAカードについて、私はなぜ必要か?・・・清水議員は6000円から8000円になる2000円の増額を修正せよとのことだと思います。

王寺町は、私の記憶では、久度、舟戸地域から本町地域から畠田地域から王寺町の今の人口が増えてきたと思う。 国鉄の町として開けて、今の2万2千数百の町が出来たと思う。 私、今まで、ずーと見ておりますと、今までは、平成6年だったと思いますが、その時に老人無料バス補助金が作られました。 そして、保井町制になって、ICOCAカード6000円が出されたと思います。 私が思うには久度地域、舟戸地域、南駅前地域の方は、バスの無料券で何処に行かれていたのか?・・・と思います。 そこで、ICOCAカードが出来て、久度地域、舟戸地域の方が便利なものが出来たとの実感があったと思う。 各自治会で、マンションは別として、大体の自治会の方1,2名の方に電話で調査した。 その中でICOCAカードは税金の無駄使いだという方は2名おられた。無料バスでよい、電車乗ることはないという方もございました。 そんな中で2000円プラスしてもらったら孫のところ息子のところに行く回数が増えるなあ・・・と話も聞かしていただいた。

そのような意味から、この動議に対して反対させていただく。

(賛成討論;大久保議員)

私は、予算委員会の折にICOCAカードのことについて、かなり質問をさせていただきました。 私自身、高齢者福祉がいけないとは言っていない。 もっと違った方向で考えていただきたい。

気になるのは、2000円上げることによってどのように活かされるのか? もう一つは、今後の財政・・・財政厳しい折とのこと 現在は、余裕があっても町の運営は5年先10年先を見越して行うのであれば、決して反対するものでもありませんが、将来のことも考えずに思いつきで2000円を上げること、この2000円が活きるか?とも考える。

他の町では医療系統に福祉の金を当てる・・・隣の斑鳩町ですが

福祉の向上は大切だと思うが、6000円から8000円に上げる根拠が余りにも薄いと考え、修正動議に賛成する。

他に討論は?

副議長 ; 修正案について、起立によって採決する。

起立6名(小山、清水、大久保、沖、幡野、西本)

副議長 ; 起立少数で修正案は否決されました。

以下、原案に対しての討論が続きますが、省略させていただきます。

千葉議員からの質疑に対する私の思い。(返答不要とのことであったため) 気まま勝手な思いで、当初予算の修正案など提出は出来ないし、委員会に付託されていようとも、本会議において委員外議員は表決権を有する。

また、委員会で動議(1名で可能)を提出して、否決されても本会議で法に基づく賛成者があれば修正動議の提出は出来るので・・・千葉議員の質疑の意図が不明であります。

修正動議に対する質疑と討論

 

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